かつて日本には、どこの家にも「茶の間」がありました。この茶の間の感覚を、工夫次第でマンションのLDKスペースにも取り入れることができます。そこでポイントとなるのが、家族みんなの顔が見えるダイニングスペース。食卓を中心に考えたダイニングスペースづくりこそ、家族の団らんを増やす秘訣。家具の選び方や配置、ライフスタイルにあわせたコーディネートなどをイメージしましょう。
イスに座ってくつろぐスタイルを上手に取り入れると、LDK全体がひとつの団らんスペースになります。リビングのソファやパーソナルチェアは、ダイニングテーブルのイスから見えやすい場所に置くとよいでしょう。
オープンキッチンのLDKなら、近くにダイニングテーブルを置くことで食卓とキッチンがひとつにつながります。こうすると、食器の片付けなど、子どもたちもお手伝いがしやすくなります。
食卓を囲んでの団らんは、家族が一緒に時間を過ごすのが基本。一方で、同じ空間にいながらそれぞれが自分の時間を過ごすというスタイルも、もうひとつの家族の団らんといえます。LDKスペースには、パーソナルな時間を過ごすための工夫も必要です。
子どもが遊んだり、いつでもごろりとくつろげるように、ソファの前は広く開けてラグマットなどを敷くのがよいでしょう。リビングをひろびろと使って家族とシェアする大きなセンターテーブルよりミニテーブルがおすすめです。軽くて持ち運びがしやすいタイプなら、読書やテレビ用のサイドテーブルとしてシーンにあわせて活用できます。
家族で出かけた旅行の写真、子どもが描いたお父さんの顔、子どもたちの好きな絵本など、リビングの一角に家族のお気に入りを集めたコーナーをつくってみましょう。家族はもちろんお客さまが訪れたときにもきっと会話が弾みます。子どもの成長にあわせてお気に入りの小物を替えていく楽しさもあります。
夜の団らんを楽しむコーナーでは、テーブルスタンドやクリップライトなどの部分照明を組み合わせて使いましょう。落ち着いた雰囲気を演出できます。
また、バルコニーも団らんスペースになります。室内とバルコニーの空間をつなぐのに便利なのが、パーソナルチェア。天気の良い日のおしゃべりには特におすすめです。