住宅ローンの種類について
住宅ローンには大きくわけて公的融資と民間融資の2つがあります。それぞれのローンには特色があり、住宅の条件などで利用できるローンには制限される場合があるので注意が必要です。
- 公的融資とは
- 財形住宅融資や自治体住宅融資などがあり、条件・利用資格などには細かい制限があります。融資額に上限があるため、資金計画では複数の住宅ローンを組み合わせるケースが一般的です。
- 民間融資とは
- 銀行や保険会社、ノンバンクなどが扱っている住宅ローンです。返済負担率が公的融資よりゆるやかなため、比較的借り入れやすいのが特徴です。金融機関ごとに融資条件が異なりますが、それぞれに特徴のあるローン商品が用意されています。
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している固定金利型の住宅ローンとなり、金利は金融機関によって異なります。
住宅ローン取扱商品による金利の違いについて
- 固定金利型とは
- 全返済期間を通じて金利が一定となるもので、フラット35、財形住宅融資がこれにあたります。低金利のときに融資を受けると、後に金利が上昇しても、融資を受けたときの金利のままとなります。低金利時代には固定金利型が有利といわれています。
- 変動金利型とは
- 返済期間中の金融情勢の変化によって金利が上下するタイプで、銀行ローンに多く見られます。低金利時代に変動金利型を選ぶと、金利が上昇したときに負担が大きくなってしまいます。
逆に高金利時代には、後に金利が低くなる可能性があるので、有利な場合もあります。
- 固定金利選択型とは
- 借入から一定期間(2年、5年、10年など)を固定金利とし、その期間が終了すると変動金利型になったり、固定金利期間を再度設定したりするというもの。銀行ローンに多く見られます。
金利の上昇による家計への影響について
住宅ローンの金利が上昇すると、毎月の返済額が増えるだけでなく、総返済額が増えることもあり、家計に大きな影響を及ぼします。また住宅を取得する際、月々の返済希望額に対応した購入可能物件の価格が低下したり、頭金を貯めることが逆効果になったりする可能性が生じます。例えば、金利が1%上がると、下図のようになります。
金利2.5% | 金利3.5% | |
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3000万円借りた場合の毎月の返済額 | 10万7千円※1 | 12万4千円※2 |
月10万円返済で借りられる額 | 約2790万円 | 約2400万円 |
※1 固定金利2.5%で35年返済の場合
※2 固定金利3.5%で35年返済の場合
通常、毎月初旬にその月の金利や優遇金利などが発表になりますので、常に最新の情報を確認することをおすすめします。
住宅ローンの借入れ条件について
住宅ローンには、年齢・年収・勤続年数・勤務先の信用力などが加味されます。そのため、同じ人でも金融機関によって借りられたり借りられなかったりする場合があります。また、ローン提携カードをつくったり、給与振込口座の開設を行うなど、優遇を受ける条件も金融機関によって違いますので、それぞれの金融機関への確認が必要です。